Vol.52 健康はプライスレス! ~ツボを押せ篇~
ちょっと仕事が立て込むと、中々疲れが取れない。昔は当たり前にできたオールで遊ぶなんてもっての他。昼間も眠いし、読書しながら寝落ちするなんて日常茶飯事。40歳を越えて、目に見えて体力の衰えを実感している、ライターのタラです。
当コラムでは、今まで「家」を中心とした暮らしの話題を取り扱ってきました。ですが、ふと思ったのです。家は、人が暮らして初めて意味がある。肝心なのは人なのでは? ということで、今回は少し趣向を変えて、私たち自身の話。毎日を快活に、楽しくするのに最も大切な「健康」を考えてみたいと思います。
と言っても、別段健康のプロではないので、例のごとく体験談や身近なエピソードを交えた放談。とりあえず、今回は僕がちょくちょく実践している「ツボ押し」の話を軸にしようと思います。それでは行ってみよ~
当コラムでお馴染み、準レギュラーのE君。彼は何故か「奇病」の類に縁があります。以前、臍の辺りが痛いと言い、あまりに長引くので渋々病院に行ったのです。すると、かなり珍しい症例であることが判明。数万人に一人罹るかどうかぐらいの珍しさだったそう。命にかかわるモノではなかったのは幸い。しかも、医師側から相談され、手術の様子を県内の医師を招いて見学させとのこと。医療ドラマでよく見かけるシーンです。
もしかしたら、E君の症例が学会などに発表されているかもしれないわけで、医療の発展の一助を担った可能性が……。
その他にも、汚い話で恐縮ですが「痔になった」と言って医者へ。すると、これまた珍しいタイプの痔だったらしく、結構大がかりな手術をするハメになったそうです。
胃酸過多らしく、定期的に逆流性胃腸炎になっていますし、そのくせ酒は止めない。本当、稀有な人です。
先日も酒席をともにした際、「腹が張っている感じがする」と言ってお腹を出してきたのです。見て驚きました。パンパン。まさに破裂しそう。
「単純に太り過ぎじゃないか?」と忠告すると「満腹感はない。ただ張っている」とよく分からないことを言うのです。
そして飲み終わって解散した後、メールが来ました。さんざん飲み食いした挙句、帰りにコンビニでカップラーメンを買っていました。太るに決まっています。
そんなE君としょっちゅう飲み食いしている僕ですが、中々どうして健康体です。会社の健康診断の結果はおおむね良好ですし、常用している薬もありません。体型も高校時代からほとんど変わらず、当時の洋服をいまだに着たりできるのがちょっとした自慢です。
ただ述べた通り、体力低下は歯止めがききません。運動不足&喫煙の悪習慣は、着実に体を蝕んでいることでしょう。バスケットボールをやりたいなぁと考えつつ、もう十年以上やらずに過ごしています。怠惰です。
基本健康体がベースで生活していますが、唯一の天敵があります。それが「頭痛」。いわゆる片頭痛なのですが、僕の場合は中でも悪名名高い「群発頭痛」というもの。正直、地獄です。ちょっとだけ愚痴らせてください。
この頭痛、その名の通り、一定周期で群発的に発生する頭痛。年に1~2か月の間、毎日同じくらいの時間に突然頭痛が始まります。だいたい30分~1時間程度痛みは続きます。そしてこの痛みが筆舌に尽くしがたいのです。寝ていても痛みで起きてしまうのは当たり前。吐き気はするし、涙と鼻水は止まらないし、動いていても痛いし、ジッとしていても痛い。何も手に付きません。同頭痛に苦しむ人の話などを聞くと、それでも僕はマシな方で、人によっては症状が重すぎて仕事を辞めたり、心的に参ってしまって鬱っぽくなってしまう場合も……。
さらにこの頭痛の問題は、一般的な頭痛薬を飲んでもまるで効果がないということ。痛くなったら最後。痛みが引くのをじっと耐えるしかないのです。
原因もよく分からないし、根本的な治療法も確立していない、とにかく厄介な頭痛です。
そして何故か年を取ると(おおむね40代以降)、この頭痛症状が消えるというパターンが多いそう。僕も40代に突入して、やっとこの頭痛とおさらばできると思っていましたが、昨年も一昨年も頭痛はやってきました。今年はまだ来ていません。このまま頭痛から逃げ切れることを祈るばかりです。
頭痛期は、とにかく効果がありそうな処置は一通り試しました。これは群発頭痛持ちの方のあるあるかもしれません。まさに「藁をも掴む」思いです。それくらい痛い……。
そんな中、比較的気軽にできて、場合によっては「ちょっと痛みがひいたかも」な瞬間が何回かあった方法が「ツボ」。昨今はインターネットの普及もあり、さまざまなツボが紹介されています。
ちなみに、僕が頼った「頭痛に効くツボ」は頭のテッペン、ちょうどつむじの辺りを親指でグーっと指圧するというもの。「頭蓋骨が凹むくらいの気持ちで」と書いてあったので、頭痛の痛みに耐えながら数分間押し続けました。確かに少しだけ痛みが消えたような気がしましたし、気のせいと言われれば違うとも言い切れない。気が付いたら気を失うように寝ていました。
専門家でもなく、ネットで調べて自分でやるレベルなので、絶対に効果があるとは言い切れません。が、効果がないとも証明できない。
しかし誰もが経験がある、肩がこった際の肩モミや、目が疲れた時に目頭を摘まむ所作。あれも言うなればツボ押し。その効果で肩が軽く感じたり、疲れが取れる実感を得るわけで、あながち意味がないということもないでしょう。
ということで、日々の暮らしにちょっと役立つかもしれない「ツボ」をご紹介。例のごとく、ネット&書籍などからの引用なので内容は粗め。マッサージ感覚でお試しください。
まずは酒飲みの強い味方。二日酔いに効くツボ。
これは、合谷(ごうこく)というツボで、吐き気を抑制する効果があると言われています。場所は手の甲、親指と人差し指の骨が交わる辺りの窪んでいる所。押して少し痛くて気持ちいいと感じたらそこが合谷です。
反対側の親指と人差し指でつまむようにすると押しやすいです。万能ツボとも言われており、吐き気の他に首コリ、肩こり、頭痛、眼精疲労、生理痛にも効果があるそう。
こちらは手三里(てさんり)と言って、胃腸を整えてくれるツボです。下痢やお腹が張っている時にも効果があるとされます。
親指を上に向けて肘を曲げてみてください。しわができると思います。そこから約5cm、だいたい指三本くらい手首側に下がったあたりにツボがあります。押すとツンと響くような感じがあると思います。
反対の手の親指で包み込むようすると押しやすいかと思います。
続いては、重宝間違いなし! 眠気覚ましに効くツボです。
中指の爪の付け根で、親指側にあるのが中衝(ちゅうしょう)と言うツボ。押すと結構痛いです。まあこの刺激が眠気覚ましに効くということでしょうか。
反対側の親指&人差し指ではさみ、中指を引っ張りながら押すとさらに効果アップ。
心(しん)と言う、耳の中にあるツボも眠気覚ましに効果的。耳の中心あたりをペンや爪楊枝の柄の部分で刺激し、痛いと感じた場所が心です。耳の穴に突っ込まないように注意!
これ以外にも、耳には110以上のツボがあると言われているので、興味のある方は是非調べてみてください。
ちなみに耳たぶを摘まんで、外側にくいっと引っ張るだけでも、眠気覚ましには効果あり。これは僕も仕事中にかなり使っています。
最後は、悩んでいる人も多いのでは? 腰痛に効果があるツボ。
(1)は委中(いちゅう)と言って、足腰からお尻にかけて痛みがある場合に効果あり。膝の後ろ側、左右の骨のちょうど真ん中あたりです。腰痛がある時は、押すとかなり痛みを感じるはず。無理に押さず、優しく圧をかけてください。
(2)は崑崙(こんろん)と言うツボで、ギックリ腰の突発的な痛みや、坐骨神経痛に有効だそう。外側のくるぶしとアキレス腱の間の窪みのあたりを、イタ気持ちいくらいの強さで押してください。
またこのツボは足のむくみ解消にも効くとのこと。立ち仕事続きで足が怠いと感じた時は是非お試しあれ。
今回紹介したのは、数多あるツボの中のほんの一部。人体には700以上のツボがあると言われており、その一つ一つに様々な効果があります。無論、効果を感じやすい人もいれば、それほど効果がないと感じる場合もあるかと思います。
しかし、家でツボを押すだけならば“ただ”。やって損はありません。気休めかもしれませんが、「病は気から」とも言いますしね。
補足として、以下のタイミングでのツボ押しはNG。
- 食前食後
- お酒を飲んだ後
- 入浴の前後
- 押す部分に過度や痛みや腫れ、熱などがある場合
先述した通り、インターネットで「ツボ」と検索すれば、あらゆるツボの情報が溢れています。自分なりに効果のあるツボを探すもよし。本格的に実践したいならば、鍼灸師など専門家を尋ねるのもあり、です。
パソコンに長時間向かっていたせいで、だいぶ目が疲れました。さてさて、眼精疲労に効くツボでも押しましょうか。