Vol.66 ツマミにどうぞ。毒にも薬にもならない? 酒物語。
無謀にも、部屋で焼き肉をやりました。よりにもよって、友人E君はニオイが強いホルモンを購入。窓もドアも開けっ放しにしましたが、案の定部屋には強烈な焼き肉の残り香が。以後、毎日換気と消臭するはめになった、ライターのタラです。
前回に引っ張られたわけではありませんが、今回も広義では「食」にまつわるかもしれないお話。好きな人も沢山いる一方、まったく駄目という人もいる「お酒」がテーマです。これも語ればキリがない。何回でも書けそうであり、その分切り口は難しいかもしれません。とりあえず駆けつけ一杯、景気よく行ってみましょう。
我が家は酒飲み一家です。父と弟は毎晩当たり前に晩酌。母が存命の時は母も加わって3人でダラダラダラ飲み続けていました。特に母はかなり酒が強く、それはどうやら血筋的なものだったようで。母の兄姉(姉が4人、兄が1人)はみんなかなりの酒豪だったらしく、母もしっかりその血を受け継いでいたのです。
父方の祖父も大酒飲みでした。実は我が家、一度火事に見舞われたことがあります。その際、一時的に近所に住む親戚の家に身を寄せた時の話。
家が火事になったわけで、祖父は疲労もショックも大きく、精神的に不安定だったのでしょう。くわえて、親戚とは言え慣れない家で寝泊まりです。錯乱していたのかもしれません。夜中、勝手に台所に行き、酒を物色。しかし、親戚があまり酒を飲む家族ではなく、ストックがありませんでした。。そこで祖父が飲んだのは、何と料理酒! そこまで酒を飲みたいかとも思いましたが、酒でも飲まねば眠れなかったのだろうと、今は思います。
酒にまつわる家族の話はまだまだありますが、僕自身は家ではほとんど飲みません。正直、飲みたいとも思わないのです。しかし、酒を飲むこと自体は嫌いではなく。友人に誘われれば飲みに行くし、仕事帰りに同僚と飲むこともしばしば。当コラムの準レギュラーのE君とは、しょっちゅう飲んでいます。
ですが、晩酌はしません。恐らく、飲んでいる雰囲気や場が好きなのであって、酒自体はそれほど欲していないのでしょう。あまり強くもないですし。
ちなみにE君も家ではほぼ飲まないそうで、「酒は外で飲むもの」と豪語していました。

普段、当たり前のように嗜んでいるお酒。では一体、いつぐらいから人類は「お酒」に出会い、飲酒の習慣を手に入れたのでしょうか? 少し歴史を遡ってみましょう。
初めて人類がお酒を口にしたのは、何と旧石器時代(約1万4千年前)。農耕が始まるよりも遥か昔のことです。もちろん、当時の人類が酒を精製できる知識を持っていたはずもなく、誕生は偶然でした。
人類が初めて口にしたお酒……それは、蜂の巣に溜まった雨水。今回調べて知ったのですが、水と蜂蜜を混ぜて放置しておくと自然に酒の成分であるアルコールができるそう。恐らく、初めて飲んだヒトは驚いたことでしょう。喉が渇いて、偶然溜まっていた雨水を飲んだら酩酊感を覚えるのです。最初のヒトがどれくらいお酒に強かったのはかは分かりませんが。
ちなみにこの最古の酒は「蜂蜜酒(ミード)」と言い、現在でも世界各地で生産されており、実は日本でも密かに愛好家がいるそうです。中には酒類製造免許を自分で獲得しているツワモノもいるとか。
残念ながら飲んだことがないので、いつか飲んでみたいものです。

もう少しだけお酒のお勉強です。
みなさん、「君の名は。」というアニメ映画をご存じですか? 2016年公開の映画で、日本国内の興行収入が250.3億円を超えた大ヒット作です。未視聴の方は是非一度ご覧になってください。単純に映像が美しく、音楽もすばらしい。もちろん内容も良し。
この作中にとあるお酒が出てきます。それが「口噛み酒」。これは、様々な穀物を口に入れ噛み砕いた後、瓶や甕に吐き出し集めて発酵させるという原始的な酒造法で作られるお酒。作中ではヒロインが巫女として神様へのお供え物として作ります。
流石に販売用にはなりませんが、現在でも南米、アジア、アフリカのごく一部で現在も行われているそうです。神聖なお酒とはいえ、うーん、飲みたくは……ないですね……。

昨今、若者の飲酒離れが進んでいる、なんてニュースをよく耳にします。飲酒離れというか、仕事終わりの同僚や上司との飲み、いわゆる「飲みにケーション」が敬遠されがち、だと。
行きたくもない酒の場に行き、飲みたくもない酒を飲み、聞きたくもない上司の武勇伝を聞かされる。まあ「行きたくないな」と思ってしまう若い人の気持ちも分からなくはないですが、そういう場だからこそ、むしろそういう場でしか生まれない「何か」はあるのは? と個人的には思ったり、思わなかったり。僕自身も今の職場で定期的に飲みの場に行き、大いに管を巻いている口なので。何かが生まれたかどうかは分かりませんが……。
実際、お酒を飲む人と飲まない人、どちらが多いのでしょうか?

世界保健機関(WHO)の調査によると、酒を飲む成人の割合は38.3%だそうです。思ったより少ない? 成人の半数以上は酒を飲まないわけです。ですが、この数字にはちょっとしたカラクリ?が。このデータは、一応WHO加盟194ヶ国を対象にしているのですが、世界には「お酒をほとんど飲まない」国が存在してるのです。それが、宗教上の理由により飲酒が禁止されている国。多くはイスラム教国歌がそれにあたります。
調査によると20か国以上は成人の九割強が「飲酒をしない」、50か国以上は半数が「飲酒をしない」、という結果が出ています。
つまり「成人の九割以上が酒を飲む」なんて国がない以上、徹底して飲まない国の数値が大きく影響していまうわけです。
ちなみに世界でもっとも酒を飲む国は東欧のベラルーシで、国民一人当たりの年間アルコール消費量が17.32リットル。世界平均は約6リットルとされているので、約3倍近く酒を飲む国民ということになります。
逆にもっとも酒を飲まない国は北アフリカに位置するリビア共和国。先述の通り、国民の97%以上がイスラム教徒で、飲酒は厳格に禁止されているそう。飲酒をしない人の割合は驚愕の99.5%! ここまで来ると飲んでいる0.5%の人たちは一体何者なのか気になりますね。
ちなみに我が日本の年間アルコール消費量は7.4リットル。350ミリリットル缶で20本ちょっとです。平均となると、どうしても飲まない人も分母に入るので数値は控えめになります。仮に飲まない人を分母から抜いた場合、数値はだいたい3倍程度になると想定されているので、単純計算すれば22.2リットル。350ミリリットル缶換算で63本程度。どうでしょう。酒飲みの方、これくらい飲んでいますか?

「酒は飲んでも飲まれるな」
遥か昔にお付き合いしていた女性。見た目は可愛らしく、いたって普通の女の子でした。が、飲んで吃驚。豹変とはまさにこのことか。猛烈に酒癖が悪かったのです。まず口調が荒くなる。同席していたクラスメイトに暴言を吐きまくり、反論しようものならば手も出ました。目は完全に座っており、顔は真っ赤。明らかに飲みすぎ。「もう飲むな」と注意しようものならば「うるせー」と怒鳴り返す始末。どうしようもありませんでした。しまいには道端で蹲り、嘔吐。当然、何も覚えていませんでした。
僕も褒められるような酒飲みではありませんが、流石にあれは酷すぎたなぁ。結局すぐに別れてしまいました。酒臭い思い出です。
ということでみなさん、お酒は正しく、楽しく飲みましょう。お粗末さまでした。
