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Vol.6 「部屋」で始まる物語。

今年も残りわずか。皆さまにとって、2021年はどのような一年だったでしょうか。まだまだ大変で窮屈な毎日ですが、心健やかに過ごしたいものです。あ、どうも、ライターのタラです。

趣味と言えるほど大層なものではありませんが、読書が大好きです。俗っぽい小説が主ですが、今年も100冊以上は読んだかな、と。

ということで、今回は少し趣向を変えた企画をお届け。タイトルに『部屋』がつく小説をご紹介しようと思います。強引? こじつけ? はい、完全に趣味です。ごめんなさい。

ま、年末年始、お出かけもいいですが、たまにはゆっくり読書なんていかがですか?

 

 

1 『鍵のかかった部屋』 貴志祐介

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<あらすじ>

「本当に甥は自殺したのか?」

確かに部屋は密室だった。鍵がしっかりかけられた上、目張りまでされている。そして何より、扉を開けたのは自分なのだ。確かに状況は自殺を示していた。

しかし、いくら調べても自殺する理由などなかった。何でも話す仲だった妹の美樹も「絶対に兄は自殺などしない」と言う。会田自身、数年ぶりに自分が家を訪れた日に、偶然にも甥が自殺などするだろうか、と不信に思う。

密室の謎を破れば、自殺ではなく、一転して殺人の可能性も出てくる。もしかして……。

そこで会田は古い知人である、自称・防犯コンサルタントの榎本に助けを求めるのだった。

表題作「鍵のかかった部屋」他、「佇む男」「歪んだ箱」「密室劇場」の計四篇を収録。

 

元・嵐の大野智主演でドラマ化もされた人気作品で、ご存じの方も多いのかもしれません。本作の魅力は何と言っても奇想天外な「密室」の数々。科学や物理、さらには心理面まで、さまざまな専門知識を駆使した密室トリックが展開されます。

そしてそれを解くのが自称・防犯コンサルタントの榎本。作中で明言はされていませんが、元・泥棒? 人を食ったようなキャラも癖になること請け合いです。

本作は「防犯探偵・榎本シリーズ」の第三作目。もちろんここから読んでも十分に楽しめますが、やはりおすすめはシリーズ第一作「硝子のハンマー」。かなりボリュームのある長編小説です。本作を読んで「面白い!」と思ったら、是非挑戦してみては?

 

2 『白い部屋で月の歌を』 朱川湊人

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<あらすじ>

白い壁、白い柱、白い床。扉も窓もない「白い部屋」の片隅で、その女性はうずくまっていた。すると突然、女性の首がガクンと前に落ちる。そして何事もなかったように自分で顎を持ちあげ、元の位置に戻したのだった。見るとその首には革のベルトが食い込んでいて、まるで砂時計のようにくびれていて……。

成仏できずに彷徨う霊魂を受け入れる器「憑坐」として、除霊師シシィの助手を務めるジュン。自分の内側にイメージされた「白い部屋」に入ってきた霊魂は、泣き、叫び、呪詛の言葉を吐き、やがてシシィによって除霊されていく。

この行為に恐怖や苦痛を感じ、悪夢に悩まされながらも、ジュンはシシィの望むままに霊を受け入れ続けていた。

そんなある日、生霊のような状態になってしまった少女を受け入れる。なんとか除霊は成功し、少女を救うことはできたが、ジュンはその少女に恋心を抱き……。

 

ホラー小説をよく読みます。オカルトからモダンホラー、グロテスク系に幻想物、サスペンス色が強いものまで。面白そうなのを見つけると、ついつい手に取ってしまいます。

本作は強いてジャンル付けするならば幻想系ホラーでしょうか。グロテスクだったり、不気味だったり、気色悪かったりする内容ではないので、ホラー耐性低めの人でも読める……はず。詳しくはネタバレになっていまうので、気になった方は是非本編を!

余談ですが、「部屋」に比べて「家」とタイトルにつくホラー小説はかなりの数がありました。家って、何か恐怖の対象だったりするのでしょうか。

 

3 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 J.K.ローリング

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<あらすじ>

激動の一年を終え、無事にホグワーツ魔法学校の二年生になったハリー・ポッター。ロンやハーマイオニーら友人たちと慌ただしくも楽しい学校生活を送る中、校内で闇の魔術を使ったとおぼしき事件が多発する。

混乱する生徒たちの間では、これは伝説としてまことしやかに語り継がれてきた「秘密の部屋」の扉が開かれたのではないか、との噂が駆け巡る。不可解な事件が続く中、ハーマイオニーと女子生徒が襲われ、石に変えられてしまう。さらにハリーの恩師でもあるダンブルドア校長が停職させられる事態が起き、混乱はますます加速していく。

事件の真相を暴くためにハリーたちは調査をはじめ、やがて「秘密の部屋」の入口を見つけ、危険を承知で中に入っていくのだが……。

 

説明は不要ですね。世界中で大ヒットした「ハリー・ポッター」シリーズ第二作。さすがにシリーズ物の第二巻を紹介するのは反則かなとも思ったのですが、おそらく「部屋」とタイトルにつく小説の中では最も有名だろうし、ズルを承知でラインナップさせてもらいました。

これはもう、一巻から読んでもらった方がベターです。有名作品なので大体のストーリーはご存じかもしれませんが、やはり最初から読んだ方が、物語に入り込めます。

老若男女問わず、世界中でヒットした作品だけあって、非常に読みやすく、ボリュームの割りにはすぐ読み終えられるはずです。

映画もあるしわざわざ小説を読む必要はない。まあ、そんなこと言わないで。映画には映画の、小説には小説の良さがあります。観比べ、読み比べも、また一興です。

 

 

いかがでしたか。今回は完全に趣味全開です。これに懲りず、今後もこのシリーズは続けたいなぁ、と。小説に限らず、映画やマンガを紹介するのもあり、かな。

それではみなさま、良き読書体験を。

 

 

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