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Vol.23 いい湯だな♪ 風呂で心を洗濯しよう。

暦の上ではもう秋。しかし、まだまだ暑い日があったり、逆に急に冷え込んだり。朝晩の寒暖差も少しずつ大きくなる時期です。みなさん体調などは崩しておりませんか? 去り行く夏を惜しみつつ、読書の秋を満喫しているライターのタラです。

先日、妙に疲れている日があったので、たまにはゆっくり風呂に浸かろうかと思いました。何を血迷ったか、読書をしようと思いつき、本をビニールに包んで風呂場に持ち込んだのです。結果は曇ってよく分からない上、蒸気で紙がシワシワに……。包みが甘かったようです。

おや、ぼちぼちネタが沸いたようです。という事で、今回はお風呂の話。


我が家の風呂には追い炊き機能がありません。バスタブに備え付けられた蛇口から直接湯を出して溜める形で、温度設定のハンドルがあり、設定水量を決めれば自動で止まる仕組み。だいたい量は決まっているので、時間にして15分から20分くらいの間で、湯は止まります。だから当然、気にもしないわけで、「そろそろ溜まったかな」と気楽なものでした。

ある日、そろそろかと風呂場に行くと、何やら水の流れる音。扉を開けるとモワっと湯気が立ち込めており、湯が溢れていたのです。設定を間違えたかと焦ったのですが、どうやら自動止水機能が壊れているよう。家を建て直して20年弱。大した手入れもせず、経年劣化は仕方がないかと思い、それからは溜め始めてから時間を計って、手動で止めるようにしていたのです。

しかし、悲劇はそれだけでは終わりませんでした。そもそも一体式の蛇口。一か所が壊れたら、当然別の場所も駄目になるかもしれないと、想像すべきでした。

今度は、温度の設定が上手くできなくなった上、湯そのものが止まらなくなってしまったのです。蛇口を捻ったが最後。蛇口を引っ張りながら回したり、叩いたり、止⇔出をグルグルさせたり、何をしても湯が止まらないのです。四苦八苦していると、突然止まり、しかし再度同じようなことをしてもうんともすんとも言わず。もうお手上げでした。

最近はシャワーヘッドを直接バスタブに突っ込み、それで湯を溜めています。その惨状、もう悲しみしかありません。

 

 

さて、風呂場で読書の失敗談は先述しましたが、みなさんは風呂時間をどうやって過ごしていますか。考えてみれば、完全防水のスマートフォンやタブレットを持ち込めば、音楽を聴いたり、動画を観たりが出来るわけで。昨今では、風呂場に備え付けのタブレット等もあるようで、風呂=楽しむ時間という感覚は、もはや当たり前かもしれません。

しかし、アロマを焚いたり、バスソルトを入れたりと、風呂時間に癒しやリラクゼーションを求めるのは、実は日本ならではの考え方だとか。

欧米では風呂はあくまで「汚れを落とすところ」という認識。バスタブはありますが、洗い場がなく、そのままシャワーを浴びるという形が主流。例えば、泡風呂に浸かりながら酒を飲んだりするシーン、海外の映画ではよく見かけますよね。あれはあのまま体を洗い、お湯を抜いて、最後はシャワーで流すわけです。

一回入って湯を抜くというのは、日本ではちょっと考えづらいかもしれません。家族が複数人だった場合、一回一回湯を溜め直していたら、水道代がどえらいことになってしまいますし。

そういえば一人暮らしをしていた学生時代。住んだ部屋はユニットバスでした。生まれて初めてのユニットバスだったのですが、使い方が分かりません。まあ毎日湯船に浸からなくても構いませんが、たまにはお湯を溜めたくなるわけで。しかし、湯を溜めると体が洗えない。シャワーカーテンをバスタブ側に入れるのか、出すのか。その正解も分からず、何度もそこら中を水浸しにしたものです。ちなみに、湯を溜めて浸かる時は外側に、シャワーを浴びるときは外側にするのがオーソドックスな使い方。用途に応じて、出したり入れたりするわけです。当時、知っていたとしても、面倒くさくてやらなかったかもしれません。

 

 

ここで余談を少々。小学校の三、四年生のころでしょうか。当時放映していたコマーシャルの影響で、「朝シャン」という言葉が流行りました。ずばりそのまま、朝、シャンプーをするという意味。お出かけ前にシャンプーをする=清潔感がある、気分がスッキリする、という印象を上手に演出して朝シャンをする人が増えたように記憶しています。

この時、クラスのお調子者だったS君がこんなことを言って、騒いでいました。

朝シャンをすると薄毛になる、と。つまり、禿げるのだと。

彼がそう騒いだ理由は分かりませんが、その言葉だけは非常に覚えいます。調べてみると、科学的な根拠はないようです。しかし、例えば夜にシャンプーをしないで寝ると、(一)汚れが毛穴に詰まったままになる、(二)朝の忙しい時間のシャンプーだとすすぎが充分でなく、汚れが残りやすい、(三)夜も朝もシャンプーをすると皮脂を必要以上に落としてしまい、頭皮が直接紫外線ダメージを受けやすくなる、などの因果関係を見つけることはできるかも。まああくまで可能性の問題であり、朝シャンを否定するつもりはありません。確かにスッキリはしますし、寝汗をかいた時などはサッパリもしたいでしょう。

ただ、専門的なことは置いておいて、僕はあの時のS君の切実な訴えを真に受け、朝シャンを頑なに拒絶し続けています。だからなのか、今もって比較的毛量は多めです。S君、ありがとう。

 

さて、閑話休題。

入浴することで体には、体が温まる「温熱作用」、血液やリンパの流れを促す「水圧作用」、筋肉や関節の負担が軽くなり気分がリラックスする「浮力作用」の三つの作用が働くと言われています。中でも最も効果を感じやすいのが温熱作用でしょう。これから冬に向けて、暖かい湯船はまさに極楽。冷え切った体にはやはり湯船は一番効きます。

チンチンに熱した湯じゃなきゃ風呂じゃない、という江戸っ子気質の方もいるかと思いますが、何でもかんでも熱ければいいというものでもありません。

38℃前後のぬるま湯だと副交感神経が働きやすく、緊張がほぐれてリラックスした気分に。一日の疲れをじっくり落としたい、長湯したいときはぬるめのお湯がおすすめ。寝る二時間くらい前にぬるま湯にゆっくり浸かると、ほどよい睡眠効果も得られるそうです。

逆に42℃以上のいわゆる熱湯は、交感神経を興奮させます。眠気を覚ましたいとき、シャキッとしたいときは、熱ーい風呂にザっと入ると心身ともにリフレッシュできるはず。ただし、ぬるま湯に比べて熱い湯は体力を消耗させるので長湯は控えめに。

 

 

さて、今日も一日、よく働きました。湯船も溜まったようなので、ここらで失礼して、ひとっ風呂浴びて来ましょうか。

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