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Vol.61 空から何が降ってくる? 世にも奇妙な天気の話。

前回、馴染んでいないせいか座り心地が悪いと紹介した新しいパソコンチェアー。馴染んでいないとはいえ、いささか前傾過ぎるなと思って説明書を読みなおしたら、座面を前後逆に取りつけていました。何事も何となくは駄目ですね。ライターのタラです。

さて、僕は結構な「雨男」です。大事な用事で出かけたり、遠方に遊びに行ったり、滅多にない夜勤仕事だったり。雨が降って欲しくないタイミングで、そこそこ雨を呼んでしまいます。実際、雨男に科学的根拠はないのでしょうが、この無駄なヒキの良さ(悪さ?)には辟易します。

ということで今回は、生活にも密接に関連する天気・気候のお話。小難しい話はさておき、いつも通り、ゆる~くお届けしたいと思います。


動物系のパニック映画が大好きです。動物が突然巨大化したり、狂暴化して、人間を襲い始めるという、まあ言ってしまえばB級色強めの映画です。滑稽で、バカバカしいほど好ましい。自称映画好きのE君には「くだらな過ぎる」と両断されましたが、明後日の方向に突き抜けている感がどうにも癖になるのです。

そんなアニマルパニック映画にあって、カルト的な人気を誇るのが「シャークネード」。タイトルからも想像できる通り、鮫映画です。どうも日本人は鮫映画が好きらしい統計もあるらしく、鮫映画だけでも数多あります。ジョーズやディープブルーあたりは有名でしょうか。

そんな中にあってこのシャークネード、もう無茶苦茶です。なんと人喰い鮫が空から降ってきて、町中で人々を襲いまくるという、とんでも物語。ホラーというかSFというか、もはやコメディかもしれませんが、人気シリーズで第6弾まであるから驚きです。

 

(©2013, THE GLOBAL ASYLUM, INC. All Rights Reserved.)

 

空から降ってくるのは雨や雪、たまに霙や雹。鮫なんて降るわけがない。リアリティが無さ過ぎかもしれません。ところが、歴史を振り返ると、雨や雪以外が降ったという記録が残されているのです。この現象を「怪雨(ファフロッキーズ)」といいます。

 

例えば西暦884年。元号で言えば元慶8年、現在の山形県と秋田県にあたる出羽国にて、矢の先端につける矢じり(石鏃)23枚が降ってきたという記録があります。雷雨とともに落下してきたため、天からの「天工物」だと元慶時代の人たちは思ったそうです。はるか後にこれは人工物であることが立証されましたが、当時目の当たりにした人は天啓のように感じたかもしれません。

 

また、1981年5月、ギリシャのナフプリオという港湾都市での出来事。この街になんと60〜80gのカエルが降り注ぎました。このカエルは北アフリカに生息しており、そもそもギリシャで見かけることはない種。鮫ではありませんが、降ってきたらカエルでも充分に怖いし気持ち悪い……。

 

近年で言えば2009年、石川県。当時、周辺地域の大気は安定していました。その時降ってきたもの、それはオタマジャクシ。局所的に100匹近いオタマジャクシが降ったそうで、日本各地でも大ニュースになりました。記憶の片隅に、そんなニュースがあったような無かったような。

このように、調べてみると怪雨の報告は世界中にて結構あるのです。

 

無論、空から降ってくるとは言え、これは気候現象ではありません。仮説になりますが、竜巻説、鳥説、飛行機説、悪戯説、錯覚説など、その原因が考えられています。

ちなみに先述した「シャークネード」は、鮫が激しい竜巻によって巻き上げられて、市街地まで運ばれて降ってくるという竜巻説を採用した内容。一応、科学的な理屈はあったのです(それでも鮫を巻き上げる威力の竜巻というのも奇想天外ですが……)

また、石川県のオタマジャクシは鳥が捕食したものを飛行中に吐き出した物だとされているそう。騒ぎになりましたが、識者によると「昔からよくある光景」で、大騒ぎになったことを逆に不思議に思っていたとのこと。まあ知らない人が見たら大事件ですが……。

 

 

四方山話はここら辺にして、普通の気象の話。

以前、テレビ局に勤めていた時のことです。とても寒い日でした。テレビ局の報道クルーは、何かあったら即取材、撮影が当たり前。慣れないと中々大変です。

市内某所で取材を終え、へとへとになりながら局へ戻っている車中、カメラマンが急に「車停めてください」とドライバーに言いました。そして「行くよ、ライト持ってきて」と、僕を急き立てて、慌てて飛び出していきました。

疲れた体に鞭打って車外へ出ると、ハラリハラリと舞降るものが。風花が舞っていたのです。風花とは厳密に言えば雪ではなく、山などに積もった雪が風によって飛ばされ、小雪がちらつく現象。手をかざしても積もるわけもなく、一瞬で消えてしまうものです。

それでも静岡市内ならば大事件です。撮影テープを大急ぎで局へ持ち帰り、夜のニュースで放送しました。

面白かったのは、社内の反応の違いでした。僕の勤めていたテレビ局は県外の人が多く勤めていて、中には雪国出身者もいました。大騒ぎする静岡出身者に対して、何をそんなに騒ぐのか不思議そうに苦笑いする県外出身者。それだけ静岡にとって雪は縁遠いものなのです。

 

 

静岡における積雪は、1945年の10cmが最深記録(観測開始~1990年まで)。お隣の名古屋では49cm、東京も同じく49cmを記録しているので、いかに静岡に雪が降らず、積もらないかがお分かりいただけると思います。

ちなみに日本における観測史上最大積雪記録は、1927年(昭和2年)に滋賀県の伊吹山測候所で観測された驚愕の11m82cm! これは世界ギネス記録にもなっています。まあ山の話ではあるのですが。そして古い。近年で言えば、2013年に青森市の酸ケ湯にて5m66cmという積雪が観測されているそうです。

身長をゆうに越える積雪。静岡に住んでいると想像もできない世界ですね。

 

 

雪が珍しい一方、温暖さが静岡の特長。令和3年度のデータですが、平均気温で全国8位、日照時間で2位となっています。

少しだけ不思議な話。日照時間1位は山梨県です。晴れの日が多いということは必然、雨の日が少なくなります。その証拠に、降水量ランキングでは山梨県は全国最下位。最も雨が降らなかった県になっています。しかし、日照時間で2位となった我が静岡。何故か降水量ランキングでも7位にランクインしているのです。日照時間、降水量ともにベスト10に入っているのは静岡県と高知県だけです。ちなみに高知県も平地ではあまり雪が降らない県です。

ちなみには静岡県が保持しており、2020年8月17日に浜松市で観測された41.1℃が日本一です(埼玉県熊谷市と一位タイ)。

逆に最低気温の記録はほとんど更新されず、1902年1月25日(100年以上前!)に北海道の旭川で観測された-41.0℃。2位はその翌日に同じく北海道の帯広で観測された-38.2℃。その他ランキング上位は軒並み古い記録ばかり。そう考えると、地球の温暖化は進んでいるのかなあと思ったり。ちなみに最低気温記録第4位にこっそり静岡県がランクインしています。まあ富士山の気温ですが……(-38.0℃)。日本一の標高を誇り、氷や雪に閉ざされているため年間の平均気温は‐6.2℃とかなり低く、最低気温記録を保持している旭川の-6.9℃よりも一年を通じて寒い場所。住む場所ではありませんが、日本一寒い場所と言えるかもしれません。

 

 

では、最後に少しだけ天気のお勉強です。天気の種類、何種類くらいあると思いますか? 晴れ、雨、曇り、雪、雹、霰……6種類くらい?

実は日本では15種類に分類されています。晴れでも「快晴」と「晴れ」で分かれており(雲の量で変わるそうです)、雷や砂塵嵐(砂嵐のこと)も天気の一つとして分類されています。

 

 

しかしこれはまだ序の口。国際的に決められている天気の分類は何と96種類もあるそう。一体どんな天気があるのか。少し調べてみたのですが、流石に専門的過ぎて意味がさっぱり分かりませんでした。

当たり前にテレビで見かける気象予報士さんたち。試験がかなり難しいと聞いたことがあります。あんな意味不明な暗号みたいなものに精通しなければならないのなら、そりゃ難しいわけでして。そして、それほど勉強して気象予報士になったとしても、別に彼らが天気を決めるわけではありません。あくまで天気図から推測するだけです。だから天気予報が外れても、誰のせいでもないのです。まさに天のことは神のみぞ知る?

と言いつつ、昼の仕事のことを考えると、晴れて欲しいわけで。雨が降らないことを祈りつつ、毎晩床につくのでした。

 

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